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あうんさん・すうじぃの7インチブログ

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小沢健二の帰還

 「小沢健二の帰還」という本を読みました。NYに行って日本に帰って来るまでの評伝。小沢健二のアルバム「ライフ」を聴いた時はソウルのパクリが多いので大滝詠一みたいな人やと思ってたので好印象でした。しかし時間が経つにつれて、こいつはあかんのではないかという思いのほうが強くなりました。

 大滝詠一のパクリには対象と死ぬまで付き合うという覚悟が見えるけど小沢健二にはそれが見えない。基本、パクる人は大滝詠一に限らず高田渡や鮎川誠も好きです。フィルスペクターへの愛やウディガスリーやストーンズへの愛を感じるから。実際、彼らは何かあるごとに元ネタになったアーティストのことを語り宣伝します。彼らのファンが元ネタまで買うだろうからカネの流れが循環してる気がします。しかし小沢健二がベティライトについて熱く語ってるのを知らないし、ファンがベティライトを買ってるようには見えない。

 去年、プロデューサーの松尾潔がツイッターでラブリーのパクリについて指摘したところ、小沢健二信者が必死で松尾潔を叩いてるのを見てイタいファンしかついてないなぁと思わされた。大滝詠一のファンはフィルスペクターのパクリやって言われたら喜ぶけど、小沢健二のファンはベティライトのパクリって言われたら怒るんやなぁ。信者は小沢健二がすごいオリジナルを生み出したようにしたいんやな。

 本の中ではヒップホップのサンプリングの感覚やと擁護するけど、それやったら作曲クレジットを入れなあかんわ。シュガーヒルギャングの「ラッパーズデライト」はナイルロジャースの作曲クレジット入ってるし。いや正直、クレジットを入れようが入れまいがどうでもええんですが、この本を読むと最近の小沢健二が資本主義社会批判をしてるそうなので、それやったら自分もちゃんとせなあかんわなって思って。資本主義社会で搾取した金で第三世界を旅して今の社会を見直そうと言われてもなぁ。この本を読んでやっぱりあかんなぁと確信に変わりました。

小沢健二の帰還_a0138550_15160919.jpeg

by aunsansuzie | 2021-02-02 14:28 | 7インチレコード | Comments(0)
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